高橋友:Takahashi Yuu 2018

 

 

高橋友:Yuu Takahashi

“ on the way ”

 

 

1. 13 ( Sat. ) ー 2. 3 ( Sat. ) 

 

 

 

 

 

 

  高橋友のキャリアは、少女時代に親しんだぬり絵や少女漫画を大胆に持ち込んだ絵画からスタートしました。盛り上がった黒いエナメルの線により分割された色面で構成された画面は、少女漫画の主人公を描きながらも、抽象画の要素も有るというものでした。

 その後2012年より新たな展開として、彼女がリスペクトする人物像に、その人物に関連する土地の地図を重ねあわせるシリーズが始まりました。シルエットのみの人物はメディウムで盛り上がり、その背景には主人公と関連するモチーフがちりばめられたカラフルな作品となっています。抽象絵画の様なカラフルな画面に、白抜きで大胆に持ち込まれた地図は、画面に違和感とダイナミックさを加えています。極めてシンプルな構成と要素ですが、それにより描かれた人物の背景が朧げながら観る者の想像力を刺激してくれるのです。また白抜きの地図はその土地の歴史的な要素も含みながら、描かれた人物と土地や環境野関わり、その後の人生おも暗示しているかの様な気がしてきます。「 on the way 」という展覧会タイトルは、彼らの人生の時間と様々な局面を作品に集約し、パラレルに想像して頂きたいという事から付けたタイトルなのです。

高橋友はキャリアの最初期から、自身の作品から観る人がワクワクした気持ちになってもらえたらと言っています。社会の矛盾やコンセプチュアルな要素をことさらに画面に持ち込むのではなく、程よいボリュームで今を表現する事に重きを置いているのです。